運動していない人でも、続けている人の平均に届くのか

スポーツ庁「体力・運動能力調査」令和6年度の公表データから

このサイトでは、運動の習慣による差を「平均が標準偏差の何個分離れているか」という言い方で出しています。ただしこの言い方は、運動する人としない人が別々の集団であるかのように読めてしまいます。実際には大きく重なっています。

ここでは、まったく運動しない人のうち、「ほとんど毎日」運動する人の平均を超えるのは何%かを項目ごとに出しました。

大人(20〜64歳)— 運動の頻度で分けた場合

縦の細い線が50%です。2つの区分がまったく同じ分布なら50%になります。50%に近いほど重なっており、0%に近いほどはっきり分かれています。

いちばん重なっているのは握力で、まったく運動しない人の39.6%が、週3〜4日以上運動する人の平均を超えています。いちばん分かれているのは20mシャトルランで8.3%です。

年齢区分と性別でばらつきがあります。握力は23.1%から52.5%まで、20mシャトルランは2.8%から17.3%までの幅があります。上の図はその平均です。

高齢期(65〜79歳)— 運動の頻度で分けた場合

65歳以上は、反復横とび・20mシャトルラン(または急歩)・立ち幅とびに代えて開眼片足立ち・10m障害物歩行・6分間歩行を測ります。測る年齢が違うので、上の図とは分けています。

いちばん重なっているのは握力で41.3%、いちばん分かれているのは上体起こしで22.3%です。

年齢区分と性別でばらつきがあります。握力は29.0%から49.8%まで、上体起こしは14.9%から28.5%までの幅があります。上の図はその平均です。

小中高生(6〜19歳)— 運動の頻度で分けた場合

週3日以上運動する人と、まったくしない人でくらべています。測る項目が大人と違うので、上の図とは分けています。

いちばん重なっているのは長座体前屈で34.6%、いちばん分かれているのは20mシャトルランで11.8%です。

年齢と性別でばらつきがあります。長座体前屈は25.4%から45.8%まで、20mシャトルランは1.3%から37.3%までの幅があります。上の図はその平均です。

小中高生(6〜19歳)— 運動部に入っているかで分けた場合

運動部・スポーツクラブに入っていない人のうち、入っている人の平均を超えるのは何%かです。

長座体前屈では、運動部に入っていない人の40.8%が入っている人の平均を超えています。いちばん分かれている20mシャトルランでも20.3%です。

年齢と性別でばらつきがあります。長座体前屈は30.0%から48.8%まで、20mシャトルランは6.2%から39.1%までの幅があります。上の図はその平均です。

逆から見ても同じことが言えます

週3〜4日以上運動する大人(20〜64歳)のうち、まったく運動しない人の平均を下回る割合です。握力では40.0%、20mシャトルランでも17.6%あります。続けていても、平均より下に出ることはめずらしくありません。

この数字の読み方

ここに出した割合は、各区分の平均値と標準偏差から正規分布を仮定して計算した近似です。調査が公表しているのは標本数・平均値・標準偏差までで、実際の分布のかたちは公表されていません。このサイトの位置づけツールも同じ前提で計算しています(出典とデータについて)。

重なりが大きいことは、運動の習慣に意味がないという話ではありません。同じ人が運動を始めたらどうなるかは、この調査からは分かりません。ある時点で測った人たちを区分ごとに並べた結果です。

差そのものを見る

出典:「体力・運動能力調査」(スポーツ庁)令和6年度、2025年10月7日公表
https://www.mext.go.jp/sports/b_menu/toukei/chousa04/tairyoku/kekka/k_detail/1421920_00012.htm(2026年9月12日に利用)

公表されている統計数値表から必要な区分を抽出し、当サイトで扱いやすい形へ整形しました。数値そのものは改変していません。標準偏差の何個分かという値は、当サイトが上記データから計算したもので、調査の公表値ではありません。