このサイトでは、運動の習慣による差を「平均が標準偏差の何個分離れているか」という言い方で出しています。ただしこの言い方は、運動する人としない人が別々の集団であるかのように読めてしまいます。実際には、2つの区分の分布は大きく重なっています。
標準偏差は、記録が平均のまわりにどれくらい散らばっているかを表す値です。値が大きいほど、人によって記録の差が大きいことを表します。
ここでは、まったく運動しない人のうち、「ほとんど毎日」運動する人の平均を超えるのは何%かを項目ごとに出しました。
20mシャトルランと持久走・急歩はどちらか一方を選んで測る選択実施の項目です。どちらも、それを選んだ人だけが載っています。どれだけ選ばれなかったかは20mシャトルランのページと持久走・急歩のページに書いています。
大人(20〜64歳)— 運動の頻度で分けた場合
縦の細い線が50%です。2つの区分の分布がまったく同じなら、この割合は50%になります。50%に近いほど重なっており、0%に近いほどはっきり分かれています。
いちばん重なっているのは握力で、まったく運動しない人の38.8%が、週3〜4日以上運動する人の平均を超えています。いちばん分かれているのは20mシャトルランで7.1%です。
年齢区分と性別でばらつきがあります。握力は25.5%から51.9%まで、20mシャトルランは2.2%から14.6%までの幅があります。上の図はその平均です。
高齢期(65〜79歳)— 運動の頻度で分けた場合
65歳以上は、反復横とび・20mシャトルラン(または急歩)・立ち幅とびに代えて開眼片足立ち・10m障害物歩行・6分間歩行を測ります。測る年齢が違うので、上の図とは分けています。
いちばん重なっているのは握力で43.4%、いちばん分かれているのは上体起こしで23.3%です。
年齢区分と性別でばらつきがあります。握力は34.1%から53.0%まで、上体起こしは17.7%から27.1%までの幅があります。上の図はその平均です。
小中高生(6〜19歳)— 運動の頻度で分けた場合
週3日以上運動する人と、まったくしない人でくらべています。測る項目が大人と違うので、上の図とは分けています。
いちばん重なっているのは長座体前屈で34.2%、いちばん分かれているのは20mシャトルランで10.7%です。
年齢と性別でばらつきがあります。長座体前屈は21.7%から49.4%まで、20mシャトルランは1.8%から38.2%までの幅があります。上の図はその平均です。
大人(20〜64歳)— スポーツクラブに入っているかで分けた場合
同じ見方を、スポーツクラブに入っているかで分け直しました。スポーツクラブに入っていない人のうち、入っている人の平均を超える人が何%いるか、という割合です。
いちばん重なっているのは長座体前屈で41.2%、いちばん分かれているのは20mシャトルランで31.8%です。
どの項目も、運動の頻度で分けた上の図より50%に近い値になります。クラブに入っているかどうかという分け方は、頻度で分けたときよりも区分どうしが重なっています。
年齢区分と性別でばらつきがあります。長座体前屈は35.8%から46.4%まで、20mシャトルランは19.3%から37.7%までの幅があります。上の図はその平均です。
高齢期(65〜79歳)— スポーツクラブに入っているかで分けた場合
65歳以上は測る項目が入れ替わるので、大人の図とは分けています。
いちばん重なっているのは握力で46.5%、いちばん分かれているのは上体起こしで40.5%です。この年齢層でも向きは同じで、6項目すべてが頻度で分けたときより50%に近い値でした。
年齢区分と性別でばらつきがあります。握力は43.8%から50.3%まで、上体起こしは36.1%から46.0%までの幅があります。上の図はその平均です。
小中高生(6〜19歳)— 運動部に入っているかで分けた場合
運動部・スポーツクラブに入っていない人のうち、入っている人の平均を超えるのは何%かです。
長座体前屈では、運動部に入っていない人の39.6%が入っている人の平均を超えています。いちばん分かれている20mシャトルランでも17.9%です。
年齢と性別でばらつきがあります。長座体前屈は29.8%から49.0%まで、20mシャトルランは4.8%から41.3%までの幅があります。上の図はその平均です。
逆から見ても同じことが言えます
週3〜4日以上運動する大人(20〜64歳)のうち、まったく運動しない人の平均を下回る割合です。握力では39.3%、20mシャトルランでも16.6%あります。続けていても、平均より下に出ることはめずらしくありません。
性別をまたいだ重なり(大人・20〜64歳)
ここまでは同じ性別どうしで比べてきました。ここでは週3〜4日以上運動する人のうち、まったく運動しない異性の平均を超える割合を出します。同じ性別どうしの重なりと同じ、正規分布を仮定した近似です。
週3〜4日以上運動する女性のうち、まったく運動しない男性の平均を超える割合
握力では98.3%、持久走・急歩でも1.1%です。
週3〜4日以上運動する男性のうち、まったく運動しない女性の平均を超える割合
持久走・急歩では98.7%、20mシャトルランでも0.0%です。性別による違いと運動の習慣による違い、どちらが大きいかは項目によって異なり、男女差に項目ごとの差をまとめています。
重なりの割合は、どう計算したか
ここに出した割合は、各区分の平均値と標準偏差から正規分布を仮定して計算した近似です。調査が公表しているのは、標本数・平均値・標準偏差の3つだけです。分布のかたち(左右対称かどうか)までは公表されていません。このサイトの位置づけツールも同じ前提で計算しています(出典とデータについて)。
重なりが大きいことは、運動の習慣に意味がないという話ではありません。同じ人が運動を始めたらどうなるかは、この調査からは分かりません。ある時点で測った人たちを区分ごとに並べた結果です。
運動の習慣ではなく年代による違いは、年代と落ち方にまとめています。
差そのものを見る
- 運動の頻度で何が変わるか「ほとんど毎日」の人と、しない人の平均の差
- 運動部・スポーツクラブで何が変わるか6〜79歳の、入っている人と入っていない人の差
- 自分の記録の位置を出す年齢・性別・運動の習慣をそろえて比べます
出典:「体力・運動能力調査」(スポーツ庁)令和7年度、2026年10月11日公表
https://www.mext.go.jp/sports/b_menu/toukei/chousa04/tairyoku/kekka/k_detail/1421920_00015.htm(2026年10月14日に利用)
統計数値表の必要な区分を抽出して整形しています。標準偏差の何個分かという値は当サイトの計算値です。